「全面改訂 第3版 ほったらかし投資術」の書評

書籍の概要

著者:山崎元,水瀬ケンイチ
発行:朝日新聞出版
定価:790円 + 税
初版:2022年3月30日発行
本書からの学び
ほったらかし投資術の考え方
本書では,ほったらかし投資術の考え方を学ぶことができます.ほったらかし投資術とは,「低コスト」かつ「世界中に分散された」ファンドを購入し,上げ相場も下げ相場も全部付き合う「長期投資」のことです.
当然,評価額がマイナスになるタイミングはありますが,長期的に見れば世界経済は成長する(と考えられる)ので,年率5%くらいは資産が増えるとの考えです.
一般的に,「インデックス投資」と呼ばれている投資法と理解できます.
具体的な投資銘柄(ファンド)
本書では,ほったらかし投資術の考え方に基づいて,具体的な投資信託(ファンド)を1本紹介されています.1本に絞ったところがすごいです!これで迷うことなく,投資を始めることができます.
私自身は,本書を読む以前から,このファンドを購入していましたが,本書を読んだことで,「持ち続ける」という意思を固めることができました.
また,本来,具体的な投資銘柄を公開することは著者にとってはリスクの高い行為です.値下がりした場合に,クレームが来る可能性が高いからです.それでもなお,著者たちは覚悟と自信を持って,おすすめしてくれます.
インデックス投資の基礎知識
インデックス投資の優位性など基礎知識を学ぶことができます.これを理解しておくことで,ファンドを持ち続ける力(= ホールド力)が高まります.
退職金などのまとまったお金がある場合に,「一括投資」と「積立投資」のどちらが経済合理的か?の回答・解説もありました.
あくまでも,基礎知識ですので,具体的なデータなど詳しく知りたい方は,次のステップとして別の書籍を読むことをおすすめします.詳細なデータを持ち出してくるのも,本書の目的・対象読者とは異なると思いますので,この辺はサラッとした説明です.
感想

本書では,特別な新しい情報はありませんでした.これは,つまり,投資は「王道」かつ「シンプル」なものでよいということを,改めて学ぶことができたということです.
引き続き,周囲に流されることなく,淡々と資産形成を続けていきたいものです.
以上,参考になれば嬉しいです.